管路システムの防災技術に特化した研究所として、社会貢献いたします。
地盤災害、過酷環境、気候変動などの環境条件からくる管路災害に対し、Resilientな伸縮可撓管の開発に加え終局限界確認実験などのCore技術を駆使し、管路系システムの耐震・性能設計、動的解析法、管路防災エンジニアリングに邁進しつづけます。
能登半島地震における現地調査
①災害現地調査②実大/模型実験③数値解析・理論構築④研究発表・製品開発
管路防災研究所について
管路防災技術に特化した国内初の研究施設
地中に埋設された水道管などの「管路」の防災技術に特化した国内初の研究施設で、災害に強い管路システムの開発、とくに耐震性能に優れた伸縮管の開発を目的としています。
水圧をかけた状態で作動実験伸び縮みやずれへの強度を調べることが可能な世界最大規模の試験機『大変位耐震試験機』を導入。実物大の大型管路で実験ができる国内唯一の施設です。
耐震等の作動実験・試験のみならず、長年培った金属の塑性加工技術を活かしたベローズ(蛇腹)の疲労強度最適形状の研究や、金属腐食実験を始めとする産官学や企業間の共同研究、製品開発などにも積極的に取り組んでいます。
市民生活や社会経済活動に不可欠なライフラインを守り、国土強靭化を先導する一大研究拠点として、管路の防災技術開発に邁進します。
■試験体【MAX】φ2700㎜xL6300㎜
■変位量【MAX】軸方向(X)1200㎜/軸直角方向(Y)600㎜
■圧縮力【MAX】軸方向(X)4000k/N/軸直角方向(Y)2000k/N
☆XY複合プログラミング仕様
研究開発・実験試験評価・人材育成を兼ね備えた
ハイブリッドな研究所
管路防災研究所は様々な試験機を整備した第1実験場のほか、埋設試験用ピットを設けた共同研究や試作製造のための第2実験場、研究員が没頭・集中あるいはリラックスするためのワークスペース、会議や発表会など多目的に使用できるマルチスペースの4つの領域で構成されています。
また、ライフライン地震工学の専門家で京都大学大学院教授を務めた小池武シニアフェローによる若手研究員育成のためのカリキュラム「小池道場」を開き、管路防災技術指導と研究技術者の人材育成を目的とした専門的な講座を開設いたしました。
学びの場として、また広く所外の研究者や技術者の集う交流・共創の場として管路防災にまつわる様々なアイデアの創出拠点を目指します。
新開発の防災継手MCジョイント
MCジョイントとは、配管と配管をつなぐ伸縮式の継手(つぎて)で、設計に際して当社では複雑な構造物の変形過程をコンピュータで立体的に可視化した解析と、自社開発の試験装置群で実際に試験体を変形させる実大実験の両輪で開発を推進しました。
実際の管路を想定したケーススタディでは従来ベローズの許容変位量に対し、約3 倍の大変位を吸収できることを確認しました。
地盤災害や過酷環境、気候変動といった条件下でのあらゆる管路の耐震化を担う新技術・新製品として注目が集まっています。
概要
けいはんなサウスラボ『管路防災研究所』
[英語名 : NEURON Pipeline Resilience Laboratory]
所在地:京都府相楽郡精華町光台二丁目 2番 5
代表者:岩本泰一
シニアフェロー:小池 武